製造業において「現場改善」は美徳とされ、実際に利益向上に有効な手段です。しかし、実はそれ以上に利益率向上にダイレクトに効く特効薬があります。それが「売値(単価)を上げること」です。
多くの現場では、値上げ交渉は「悪」あるいは「お客様への迷惑」と捉えられがちです。確かにお客様の方から「値上げしてください」と言われることは絶対にありません。しかし、損益計算書を冷静に見れば、原価そのままで売値が上がれば、その増分はすべて利益になります。
そこで今回ご提案したい具体的なアクションは、「まずは1%のアップを目指す」ことです。 いきなり大幅な値上げ(例えば100円を150円にするなど)を狙う必要はありません。100円を101円に、可能なら103円にする。この「わずか1%」の積み重ねが、実は現場での乾いた雑巾を絞るような改善活動よりも、経営に大きなインパクトを与えることは明らかです。
昨今の物価高騰下において、価格転嫁を恐れていては、気づいた時には手遅れになる「ゆでガエル」状態になりかねません。自社が適正な利益を得て存続することは、サプライチェーンを守り、結果としてお客様への供給責任を果たすこと(生涯パートナーとなること)に繋がります。
現場の努力を正当な利益に変えるためにも、まずは「1%」の交渉から始めてみてはいかがでしょうか。